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2015年11月アーカイブ

志の道 美しい日本の歩きたくなる道500選 四国中央市新宮町(土岐功明) (2015/11/30)

 坂本竜馬が脱藩するとき通ったとされる、四国中央市新宮町に美しい自然・豊かな人情・そして勇気を与える言葉12碑がある。
 此の碑は愛媛県新居浜市出身の小野晋也先生が建立されたものである。(プロフィールは後記)志の道。これは、響きあう心を求めて歩く道である。美しい自然の中で、天地と響きあう自分の全き心を見出してほしい。豊かな人情の中で、人と共に響きあう、自分の生き様を見出して欲しい。そしてこの道路沿いに建てられた12基の石碑の言葉の中に、力強く生き抜いた先人達の生命と響きあう自分の生命を見出して欲しい。
 現代社会はあまりに騒々しく、皮相的である。その中で、自己を見失い、浮き草の如き生き方に陥ってる人も多い。
この志の道を歩くときには、そんな日常生活を離れ、生き生きとした心の目で森羅万象を観ながら、その全てを、調和心をもって自分の心の中に受け入れる気持ちになって頂きたいと思う
 そして、この機会に、長い間忘れていた、本来の自分自身を取り戻して頂きたいと願っている
「志の道」は次の12人の人生を貫いた言葉が石碑として建てられています。

1、松下 幸之助  2、吉田 松陰  3、勝 海舟  4、坂村 真民  5、徳増 須磨夫6、土光 敏夫   7、陳 渉    8、佐藤 一斎 9、伊庭 貞剛  10、西郷 隆盛
11、安岡 正篤  12、土光 登美
 次回より各碑の言葉他写真を掲載させていただきます。

小野晋也(おの・しんや)プロフィール
1955年愛媛県新居浜市生まれ。東京大学工学系大学院航空学専修修士課程を修了後、松下政経塾の第1期生として入塾。1983年、38歳で衆議院議員初当選。以後、衆議院議員を5期務める。
1984年より、人間教育と新しい文明創出を目的とする「OAK・TREE運動」を主宰。その延長線上の活動として、現在、人間の生き方・考え方、そして、幸福とは何かを考える「永田町人間学講座」を主宰し、超党派の国会議員・政治関係者と共に、政治の原点である「人間学」の普及啓蒙活動を展開している。
 志の道の動画をユーチューブでも見れます。
                                        (土岐 功明)

松下幸之助氏と商いの日(中尾直史) (2015/11/30)

s-P1070046.jpg 前述の小野晋也先生が建立された志の碑のトップは松下電器(現、パナソニック)の創業者である故松下幸之助氏ですが、奇しくも11月27日は同氏の誕生日です。最近はあまり話題に上らなくなりましたが、かつて松下系列の電器店(あなたの街の電器屋さん)では商売の原点に戻るということで『商いの日』になっていました。

 松下氏が亡くなられたのは平成元年4月27日ですから既に26年が経過しました。一代で、松下電器を築き上げられた松下氏は〝商い〟や〝商人〟という平易な言葉で、商売のあり方について語っておられます。その代表的なものは『松下電器が将来いかに大をなすとも常に一商人たるの観念を忘れず、従業員またその店員たる事を自覚して質実謙譲を旨として業務に処すること』というものです。

 この「一商人」というのは、単に営業に携わる人というのではなく、会社で働く全従業員の心の戒めという意味を持つものです。ある時、マスコミ関係の方から「一商人とはどういう人なのか」という質問を受けた時、松下氏は次のように答えています。

1つ目は〝商売のなんたるかを誰よりもよく知っていること〟。

2つ目は〝相手の立場に立って物事を考え行動できること〟。

3つ目は〝相手に深々と頭を下げることができること〟。

 会社には技術、製造、営業、購買、事務等さまざまな仕事がありますが、どのような仕事を担当していても、会社で働く行為はすべて商いという考え方です。すなわち、「商いとは、お客様のことを第一に考えて商品やサービスを提供し、その対価として利益をいただく」ということなのです。この考え方を会社で働く全従業員が自覚し、行動することを示したのです。

 この考え方は松下電器だけではなく、他の会社にしてもあてはまりますし、すべての分野の仕事にも通じるものであると思います。商売を知るということは、自分の担当している仕事についてのプロになるということですし、相手の立場に立って行動するという思いやりの気持ちは人間としての基本です。更に深々と頭を下げるということは、素直な気持ちで感謝とお詫びを表わすということです。一商人たるの観念を忘れずというのは実に味わい深い言葉ではないかと思っています。  (中尾直史)

松下幸之助氏のエピソード① (中尾直史) (2015/11/02)

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 私はこれまで民間企業での34年間とその後の教育界での12年にわたる勤務を通じ、社会で活躍している人を数多く見てきました。特に松下電器(現、パナソニック)では約20年間本社人事部での勤務を通じて、一代で世界有数のエレクトロニクス企業を築き上げ〝経営の神様〟とまで言われた松下幸之助氏から数々のことを学ばせていただきました。創業者は『点数ではかれない力』が桁はずれに大きい方で、身体の中に脈々と流れているのは、常に〝お客様を大切にする心〟と〝ゆるぎない志〟であったと思います。ある時、たまたま大きな荷物の運搬のお手伝いをするということで、創業者の車に同乗させていただきました。私は緊張して助手席に座っていました。すると、赤信号で車が停まった時、後ろの席で創業者が松下電器の商品を販売していただいているナショナル・ショップに向かってお辞儀をされているのです。やがて、青信号になって、車が動き出しましたが、別のショップの前でまたお辞儀をされています。この創業者の姿に接し、大きな感動を覚えました。

 松下電器には『いかに会社が大きくなっても一商人の観念を忘れず』という言葉があります。ある時、マスコミの方から「一商人とはどういうことですか」と聞かれた時、創業者は「商売の何たるかを誰よりも良く知っている」「相手の立場に立って物事を考え行動できる」「相手より深々と頭を下げることができる。即ち感謝とお詫びの気持を持つ」と答えられたとのことです。

 一商人であることを常に心に留め自ら実践されていたのです。その後、創業者の一挙手一投足に絶えず注意を払っていましたが、お客様に対しては必ず玄関先までお見送りされ車が見えなくなるまでお辞儀をされていた姿が今でも瞼の裏に焼きついています。
                                      (中尾 直史) 

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