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2017年5月アーカイブ

志の道 第十碑 「西郷隆盛」 (2017/05/31)

 生命も名声も要らぬ 官位も要らぬ

 という人間は始末に困る

 この始末に困る人間でなければ 艱難を共にして

 国家の大問題を処理することはできない

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西郷南洲こと、西郷隆盛は、死後120年余を経た現在でも、日本人の心の中に脈々として生き続けている。

明治維新の激動のドラマの中では、数多くの志士たちが縦横に活躍をしたが、その中で彼がひときわ大きく輝いて見えるのは、何故だろうか。そして、何故、彼があの困難の状況の中で、日本の国運を左右する仕事を成し得たのであろうか。

私は、西郷隆盛が信条とした無私無欲の人生姿勢こそが、その答えではなかったかと思うのである。
勿論、徳川幕府から明治政府への政権交替、この革命とも言うべき社会の大変化が、他国に例がないほど円滑に進行した背景には、諸外国の思惑や、幕府自体の統治思想など、色々な理由があったであろう。

しかし、ここでどうしても忘れてはならないのは、西郷が東征大監督参謀として指揮した西軍に、国民の広く支持が得られたということではなかっただろうかと思う。それは、この政権交替が、利害に絡む単なる権力闘争ではなくて、天命に基づく大義ある戦いと国民に受け取られたことによるものではないかと思うのである。天命というものは、他の事例を見ても、無私の人を通して、社会に奔流の如く流れ出てくるもののようである。
"無欲の大欲"という言葉があるが、西郷隆盛の生き様や残した言葉を噛みしめてみると、自らを捨て切って、国難を救った"敬天愛人"の透徹した人生観を感ずるのである。


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